2026年2月、上野。
第100回国風盆栽展、および第63回日本水石名品展を視察した。
目的は鑑賞ではない。
「文化」が「資産」へと昇華される瞬間を、経営者の視点で冷徹に観察するためだ。
自分株式会社では、数字に表れない無形資産(教養)も、資産1億円達成のための重要なエンジンと定義している。今回の視察は、その「知的資本」を開発するためのフィールドワークである。
1. 会場の8割が外国人:12時間拘束の日常とは無縁なグローバル富裕層
会場で最も目を引いたのは、海外来場者の圧倒的な多さだ。
英語、中国語、フランス語が飛び交い、盆栽の名札には「海外所有者」の文字が目立つ。
私のように1日12時間を拘束される日常とは無縁に見える彼らが、なぜ日本の盆栽にこれほどの熱を上げるのか。その要因を分析した。
- 希少性と唯一性:樹齢100年を超える名木は、工業製品のように増産できない。
- 管理の外部委託:所有権は海外にあるが、実物の管理は日本国内の専門家(盆栽園)が担う。
- 預かりビジネスの成立:これは「美術品投資」と「不動産管理」を掛け合わせた、高度な信託ビジネスに近い。
2. 水石という「不変の資産」:メンテナンスフリーの優位性
盆栽が「生きる芸術」なら、水石(すいせき)は「不変の芸術」だ。
自分株式会社の投資基準に照らし合わせ、両者の特性を比較検討した。
| 項目 | 盆栽(木) | 水石(石) |
| メンテナンス | 毎日の潅水、定期的な剪定 | ほぼ不要 |
| 劣化リスク | 枯死・病害虫による全損あり | ほぼなし(物理的損壊のみ) |
| 保管コスト | 高(専門施設・技術者必須) | 低(温湿度管理不要) |
| 資産特性 | 高配当株(管理コスト大) | 金・プラチナ(安定・不変) |
3. ユネスコ登録という「公印」:期待値とリスクの検証
現在、盆栽・水石文化のユネスコ無形文化遺産への登録推進活動が継続されている。
- 現状(2026年2月時点):未登録。
- 今後の展望:登録という「国際的なお墨付き」が得られた場合、市場価格の急騰が予想される。
- 戦略的示唆:登録前の「今」こそが仕込み時とも捉えられるが、市場の流動性の低さと真贋判定の難しさが参入障壁となっている。

4. 冷徹な結論:直接投資は見送り、知的資本を獲得
今回の視察を通じ、自分株式会社としての判断を下す。
投資適格評価:★★☆☆☆(5点満点中2点)
経営判断:
現時点での盆栽・水石への直接投資は見送る。
ただし、世界が熱狂する「日本文化の価値」を現場で肌で感じたことは、バランスシートには載らない**「教養」という名の知的資本**の獲得である。
結び:文化は数字にならないが、規律を補強する
12時間拘束の日常、そして資産1億円という目標。
数字だけを追う日々は乾きがちだが、人生は数字だけでは測れない。
夢も希望もないけれど、文化だけは私を裏切らない。
自分株式会社のポートフォリオに、目に見えない「文化的教養」という無形資産を1単位、追加する。
📝 資産運用に関する免責事項
本記事は、筆者自身の「自分株式会社」における経営判断および投資体験を記録したものであり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。
投資は自己責任です:株式や投資信託、暗号資産などの運用には価格変動リスクがあり、元本を割り込む可能性があります。



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