盆栽と融資とリボ払い。12時間労働の融資担当者が『夢と金』で震えた「意味」の話|1年100読書:20冊目

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「どう働くか」の次は「その夢を動かす金をどうするか」

19冊目の『北極星』で「どう働くか」という方角を定めた。しかし読み終えた直後に気づいた。方角だけ決めても、動かすための燃料がなければ船は進まない。

20冊目は西野亮廣著『夢と金』だ。

本書は『北極星』よりも前に出版された本だが、読む順番として後になったことには意味があった。働く魂に火をつけてから、その燃料の調達方法を学ぶ。この順番の方が、腹に落ちた。

かつてリボ払いの沼に沈み、日々融資の現場で「生きた金」と「死んだ金」の境界線を見ている私にとって、本書は単なるビジネス書ではなかった。


1. 「高価格帯にクレームを入れるバカ」という言葉の意味

本書の冒頭で刺さった一節がある。高価格帯の商品をなくしてしまうと、待っているのは「お金に余裕がない人からお金をとる世界」だという指摘だ。

高いものを見て「ぼったくりだ」と叫ぶことは、自分の首を絞める行為かもしれない。富裕層が落とす金で支えられているインフラ・サービス・コンテンツは、社会の至るところに存在する。

私がソフトバンクや三菱マテリアルの株主になることも、この生態系に末端から参加する行為だ。配当を受け取るだけでなく、企業の成長を支えるオーナーとして関与する。その視点が、投資の解像度を変える。


2. 「プレミアム」と「ラグジュアリー」の違い

本書が示す重要な定義がある。

プレミアム:競合がいる中での最上位の体験=「高級」 ラグジュアリー:競合がいない体験=「夢」

そして夢の計算式は「認知度-普及度」だ。誰もが知っているが、誰もが持てるわけではない。そのギャップに価値が宿る。

先日、国風盆栽展という盆栽の展示会に行く機会があった。そこには所有者名に外国の方の名前がちらほら見えた。おそらく実際には本国に持ち帰ることなく、日本国内の盆栽店で管理してもらっているのだろう。植物としての「機能」を使うためではなく、「所有している」という意味のために買う。

本書の言う「機能ではなく意味を売れ」という主張が、盆栽展の光景と重なった。競合がいないから相場がない。意味を売るということは、価格競争から降りることだ。


3. 融資の現場から見る「良い借金・悪い借金」

仕事柄、様々な融資案件を見る機会がある。

設備投資の融資には希望がある。その設備が生み出すリターンが明確に見込めるからだ。しかし運転資金の融資は違う。売上の減少を補填するための借入は、リターンを生まない。返済が始まると、その分だけ資金繰りが苦しくなる。

コロナ禍で融資のハードルが下がり、多くの事業者が借入を行えた。しかし返済猶予が終わり、いざ返済が始まると、売上はおろか利益すら戻っていない。そういう現場を、私は日々見ている。

本書の言う「良い借金」とはリターンが確実に見込める投資に使う借金だ。「悪い借金」は消費・浪費に使う借金だ。

かつての私のリボ払いは、この定義で言えば最悪の借金だった。ゲームのガチャというリターンゼロの消費に、年利15〜18%の利息を払い続けた。あれは自分株式会社の倒産を加速させる行為だった。


4. 「機能を買う顧客」と「意味を買うファン」

本書が提示するもう一つの重要な区別が、顧客とファンの違いだ。

顧客は機能を買う。安ければ他に乗り換える。しかしファンは意味を買う。応援したいから買う。価格ではなく、目的地と現在地のギャップ(応援シロ)に反応する。

「応援シロ」の計算式は「目的地-現在地」だ。

私の現在地は「12時間労働・リボ脱出直後・1株投資から始める44歳」だ。お世辞にもハイスペックとは言えない場所にいる。しかしこの応援シロの大きさが、このブログの可能性でもある。

投資の正解だけを求める読者には、もっとスペックの高い情報源がある。しかし泥臭く1株を積み上げる過程に何かを感じてくれる人が1人でもいるなら、それが自分株式会社の無形資産になる。


5. NFTとFiNANCiEの苦い記憶

第3章はNFTの話だ。正直に書く。私はFiNANCiEで大損をしている。

本書の言う「1日でも早く学び、1日でも早く勝て」という言葉は、その大損があって初めて腹に落ちた。知識不足のまま飛び込んだコストだったと今は捉えている。

不便のないところにコミュニケーションは生まれない、という言葉も印象に残った。12時間労働という不便があるからこそ、隙間の耳学が研ぎ澄まされ、ブログの言葉に熱が宿る。失敗も不便も、使い方次第で燃料になる。


まとめ:20冊を終えて

1年100冊読書、20冊目。

『夢と金』が教えてくれたのは、夢を追い続けるには冷徹な算盤が必要だということだ。機能ではなく意味を売る。良い借金と悪い借金を区別する。ファンに応援される存在を目指す。

リボ払いで搾取される側から、投資で価値を創造する側へ。この転換は一夜では起きない。1株ずつ、1冊ずつ、1針ずつ縫い続けた先にある。

私の応援シロは、まだたっぷり残っている。

【紹介した本】 『夢と金』西野亮廣 著 👉

目標の年間100冊まで、あと80冊。


⚠️ 免責事項 本記事は筆者個人の読書記録・感想です。書籍の内容については原著をご確認ください。


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